オリーブ・宝塚 訪問看護師
永山 果奈 NAGAYAMA KANA
2022年入社
-
Episode
ひとりひとりとの関わりを大切にしたい
訪問看護で目指す理想の医療ケア看護専門学校を卒業後、新卒で急性期病院の呼吸器内科病棟で働き始めました。
急性期という特性上、患者さんと接するのは治療がメインです。
そのため、処置をする以外での会話は少なく、日々の業務に追われているのが実情でした。
4年間の勤務を経て、リーダーとしての経験も積み、5年目となる年に転職を決意しました。
理由は在宅医療への興味からでした。
病院では既に在宅での医療ケアを推奨しておりましたが、実際にはその患者さんやご家族と関わる機会は少なく、病院での治療を終えた後、どのような生活しているのか、またその患者さん、ご家族に合わせて継続した看護・医療は提供できているのかなど強く興味を持つようになりました。
そんなときに、介護施設のご入居者に対して訪問看護を実践している会社を見つけ、それがスーパー・コートのオリーブ宝塚でした。 -
Episode
病院との違いに戸惑うも、新たな発見の連続
病院では主に病気に対する治療を目的としているため看護が主体となります。
それに対して介護施設はご入居者の生活・日常を主とするため、介護が主体になります。
これまでは医療的視点を重視していましたが、介護施設ではご入居者を生活者として捉え、ご入居者の生活背景や、社会的背景、ご入居者・ご家族が望む暮らしとは何かというところに視点をおき、関わるのが重要であると感じました。
今まで関わる機会の少なかった介護職員はご入居者の希望や、やりたいことを導き出すことに長けており「その人を見る」という視点を常に持っていることが分かりました。
治療では無く、生活の一部に医療ケアがあると言うことを忘れずに、介護職員と密に連携をとり、看護の視点を持ちながら介護の視点にも立つことができたらと思っています。 -
Episode
新たな環境で見つける訪問看護師としてのやりがい
オリーブ・宝塚はパーキンソン病特化型の施設であり、ご入居者の8割がパーキンソン病(2割が他指定難病)の方です。
パーキンソン病の方は薬の効果が効いている状態のON現象の時と、薬の効果が効いていない状態のOFF現象の時があり、症状のコントロールが難しく、薬の調整が重要になります。
一人一人の生活スタイルに合わせて飲むタイミングや量を調整するために、客観的に薬の作用・副作用を観察するとともに、ご入居者がなにを感じているかを把握することを大切にしています。
薬の調整によりご入居者の動きが良くなったり、苦痛が軽減できると看護師としてもとても嬉しく思います。
また徐々に低下していく身体機能を少しでも維持できるようリハビリスタッフとも連携をとり、看護師でできるリハビリの提供を行っております。
まだまだ介入したことのない分野ではありますが、ご入居者一人一人の目標に向かって一緒に頑張っていける事にとてもやりがいを感じています。
スーパー・コートの新たな取り組みとしてオリーブ・宝塚がオープンしましたので、他施設のモデルケースとなるように新しい仕組みも一から考えていかなければなりません。
訪問看護という限りある時間の中で、誰が入っても同じ質の医療ケアを提供できるように、訪問看護師の全員で考えていけるのも魅力的です。 -
Episode
私が目指したい看護師像
介護施設では、すべての方が望んでご入居されているわけではありません。
ご家族だけでは介護やサポートが難しくなったため、やむなく施設にご入居されている方もいらっしゃいます。
そのため、私のサポートに対して「ごめんね迷惑ばかりかけて。こんなことも出来なくて情けない」など悲嘆的な発言が多いです。
だからこそ、出来ることに対して目を向け「あなたのサポートのおかげで、こんなことができるようになったよ」と前向きな言葉が聞けるよう成功体験を増やし、自信につなげていけたらなと思います。
ご家族に変わる1番近しい存在になれるよう、看護師の立場から最大限の愛情を与えることができればいいなと思っています。
1日の流れ
Profile
看護専門学校を卒業後、新卒で急性期病院に入社。
呼吸器専門での業務に従事し、リーダー業務の実績も積み上げる。
日々の業務に追われる中、徐々に患者さん一人一人との関わり方、過ごし方について興味を抱き、2022年4月スーパー・コートに入社。
オリーブ・宝塚のオープニングメンバーとして、訪問看護ステーションおよび施設の立ち上げに携わる。
取材日:2022年10月